高齢者がご飯を食べない時どうする?管理栄養士が確認したいポイント

「最近、ご飯を食べなくなった気がする…」

高齢の家族を見ていて、
そんな不安を感じたことはありませんか?

  • 以前より食事量が減った
  • 好きだったものも残す
  • 食べなと言っても進まない

家族としては、
「栄養が足りているのかな」
「このまま痩せてしまわないかな」
と心配になりますよね。

実際、
高齢になると食欲が落ちること自体は自然な変化でもあります。

ただ、
「食べられない理由」が隠れている場合もあるため、
まずは原因を一緒に探していくことが大切です。

今回は、
管理栄養士として病院で関わる中でもよく感じる、
「まず確認したいポイント」をまとめました。

目次

高齢になると食欲が落ちるのは自然なこと

年齢を重ねると、

  • 活動量が減る
  • 消化機能が変化する
  • 筋肉量が減る

などの影響で、
若い頃より食欲が落ちやすくなります。

以前と同じ量を食べられなくても、
必ずしも異常とは限りません。

家族としては、

「昔はもっと食べていたのに」

と感じやすいですが、
まずは高齢になると食事量が減ることもあると知っておくことが大切だと思います。

まず確認したいポイント

入れ歯は合っていますか?

高齢者で意外と多いのが、
「食べたくない」のではなく、
食べにくいケースです。

例えば、

  • 入れ歯が痛い
  • 外れやすい
  • 噛みにくい

などがあると、
食事自体が負担になってしまいます。

特に、

  • 野菜
  • 硬いもの

を避けるようになった場合は、
噛みにくさが隠れていることもあります。

口の中は汚れていませんか?

口の中の環境も、
食欲に大きく関わります。

例えば、

  • 口の乾燥
  • 舌の汚れ
  • 口臭
  • 口内炎

などがあると、
食べること自体が不快になってしまう場合があります。

高齢になると、
唾液が減りやすくなる方も多いため、
口腔ケアはとても大切です。

歯医者さんに通えていますか?

「痛い」とは言わなくても、

  • 虫歯
  • 歯周病
  • 入れ歯の不具合

が隠れている場合もあります。

実際、
歯科受診後に食事量が改善するケースも少なくありません。

長く歯医者さんへ行けていない場合は、
一度相談してみるのもおすすめです。

飲み込みにくくなっていませんか?

高齢になると、
飲み込む力が低下することもあります。

例えば、

  • 食事中にむせる
  • 咳き込む
  • 食事に時間がかかる
  • 水分でむせる

などが増えている場合は、
飲み込みにくさが関係している可能性があります。

本人も、

「むせるから食べたくない」

と感じていることがあります。

便秘や体調不良はありませんか?

便秘や体調不良も、
食欲低下につながりやすいです。

特に高齢者では、

  • 便秘
  • 薬の影響
  • 発熱
  • 疲れやすさ

などで、
急に食欲が落ちることもあります。

「食べない」だけを見るのではなく、
体調全体を見ることが大切です。

「食べなさい」が負担になることもある

家族としては、
心配だからこそ、

「もっと食べてほしい」

と思いますよね。

ですが、
本人も、

「食べなきゃいけない」

と思っていることが多く、
プレッシャーになってしまう場合もあります。

無理に量を増やそうとするより、

  • 少しでも食べられた
  • 好きなものが食べられた

という小さな成功を大切にすることも重要だと思います。

食べやすくする工夫

冷たいものの方が食べやすいこともある

食欲がない時は、

  • 冷たいもの
  • のどごしの良いもの

の方が入りやすい場合があります。

特に夏場は、
温かい食事よりも、

  • ゼリー
  • ヨーグルト
  • 冷たい栄養補助食品

の方が食べやすいこともあります。

甘いもの・さっぱりしたものが入りやすい場合もある

高齢者の中には、

  • 甘いものは食べられる
  • さっぱりした味なら飲める

という方もいます。

「食事っぽいものは進まないけど、
デザート感覚なら食べられる」

というケースも意外と多いです。

一度にたくさんではなく少量ずつ

食欲がない時は、
一度にしっかり食べること自体が負担になることもあります。

そのため、

  • 少量を数回に分ける
  • 10時や15時の間食を活用する

などもひとつの方法です。

栄養補助食品を使うのもひとつの方法

食事量が少ない時は、
栄養補助食品を活用する方法もあります。

実際、
病院でも、

  • 食欲低下
  • 体重減少
  • 少食

の方に使われることがあります。

私は以前、
こちらの記事でおすすめ商品をまとめています。

食事だけで頑張りすぎず、
食事の補助として取り入れることも大切だと思います。

水分不足にも注意

食事量が減ると、
水分不足にもつながりやすくなります。

特に高齢者では、
のどの渇きを感じにくくなることもあるため注意が必要です。

  • スープ
  • ゼリー
  • 飲みやすい飲料

などを活用しながら、
少しずつ水分もとれると安心です。

まとめ|「食べられない理由」を一緒に探すことが大切

「ご飯を食べない」
という結果だけを見ると、
家族としてはとても不安になると思います。

ですが、

  • 口の状態
  • 飲み込み
  • 疲れ
  • 食べにくさ

など、
さまざまな理由が隠れていることがあります。

無理に量を増やそうとするより、
まずは“なぜ食べにくいのか”を一緒に探していくことが大切だと思います。

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この記事を書いた人

しろ|病院勤務の管理栄養士

大学病院で栄養管理に携わっています。
病態栄養専門管理栄養士/NST専門療法士。

外来栄養指導や入院患者さんの栄養管理を通して、
「続けられる食事」の大切さを日々感じています。

このブログでは、
現場経験をもとに、暮らしに活かせる栄養の知識を発信しています。

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